わたしとブランキー・ジェット・シティ

修学旅行から帰ってきた街に、ブランキー・ジェット・シティは一枚しか残ってなかった夜。なんか、ドラゴンクエストのときも旅行中だったぞ・・・ などと、ひとりごち、こぐペダルは妙にかろやかだったのを覚えている。
いまは?
年喰ったぶん重いだけで、かろやかだ。
だれか止めて! ロマンチックを。
'えっちなことを云い続けないと死んでしまう奇病'におかされてるみたい!


「魚心あれば水心ってね・・・」


ふう。どうにかおちついた。あやうく、街外れ、ビルの屋上からオレンジジュースに透かして景色を見る、見渡せば、ガソリンスタンドのネオンがいつもより悲しく見えるところだった。


そんなふうに、「ブランキー・ジェット・シティ、どうやった?」と、たずねるクラスのメイトに、そのまま伝えようとしては失敗ばかりの想い出とも、すっかり音信不通で、リフレインする北原ミレイ