my bloody christmas
ぐちゃり・・・
どさり・・・
フィナンシェに舌鼓をうち、お気に入りのレコードはターンテーブルの上で想い出と踊り、ライナーノーツを読んでみる・・・
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(前略)
さて、このミニ・アルバムの紹介に入るのだが、この作品のメンバーを紹介しておこう。これが現在のラインナップという事だ。
- MOWER (vo)
- CHAOS (b)
- GABBA (g)
- CHUCK (ds)
以上の4人が、現カオスU.K.のメンバーだ。オリジナル・メンバーは、ベースのChaosのみになっている。1stアルバムの時は、彼がヴォーカルを取っていたが、再びベースに戻っている。1stアルバム発表後の1年10ヶ月のブランクの間に、再三のメンバー・チェンジをくり返し、このラインナップに落ちついたものと考えられる。このミニ・アルバムは、33回転で、A面に6曲、B面に3曲が収められた全9曲の作品。A面は、相変わらずのスピード感とぐちゃぐちゃのディストーションのかかったノイズ・サウンド。メンバーが3人も代わっているが、そんな事は関係ない。デビュー・アルバムやセカンド・シングルといった彼らの最高傑作に匹敵する作品である。全くパワーダウンしていない。ただ、この作品で、前作と変わっているのは、ベースとドラムのリズム体だ。いかにもわざとやったかの様にモコモコの音に仕上げている。ある意味でリズムのタイトさに欠けるが、逆に、強力なノイズ音とこのモコモコのリズムが奇妙なバランスとなって興味深い。彼らの新しい試みの1つとして考えられる。それと、新ヴォーカルのMowerの実力は、Chaos以上のものがある。それ程、彼のヴォーカルは、強力なパワーを持っている。一方、B面の3曲は、A面の6曲とはかなり雰囲気が異なっている。まずA面に比べB面の3曲は、曲そのものが長いこと、スピードがややスロー、そして何よりも、ジョークでやったようなラフな演奏になっている。よく考えれば、多少構成を考えた音作りという事も言えなくはないが、A面のパワフルさに比べれば、B面は多少パワーダウンしている気がするが、新しいタイプの曲への挑戦と考えた方がよい。しかし、そんな事はどうでも良い事なのだ。カオスU.K.が、いかにスピード、ノイズ、パワーあるパンクをこの作品で発揮しているのかなのだ。彼らカオスU.K.が、この作品で、いかにパンクであるか、又、パンク・スピリットを持ち続けているバンドであるかは、充分すぎるくらいに理解できる。A面の出来を考えれば、83年度のハードコアの最高傑作であったデビュー・アルバムと同等の傑作である。メンバーが大幅に代わろうと、カオスU.K.が、ノイズ・ハードコアの頂点に立っているバンドに変わりはない。とりあえず、パンクス・ノット・デッド! カオスU.K.のノイズ・ハードコアは、今でも強力なパワーを持っている。とにかく、この混沌の英国を名に持つ混沌のサウンドを聴いてみてくれ。それとこのC.O.R.には、ディスオーダーもいる事だし、絶対注目のレーベルになる事は間違いない。
<解説 : DOLL 黒田義之>