o.s.t. / 慟哭 そして...

最後はどうか、”幸せな記憶”を

徹頭徹尾、猟奇と残虐なトーンに彩られた『慟哭 そして...』のサウンドトラックが、何故こんなにハッピーなムードをたたえているのか。そのギャップに、胸を締め付けられた。この他にも「どこまでも春の風 」「Venus」「白い雪」と、全部で4曲のヴォーカルトラックがあるのだが、すべて素晴らしい。特に「どこまでも春の風」、これはもう筆舌に尽くし難いほど胸を騒がせる名曲だと言い切ってしまおう。
正直、こういった曲がアニメやゲームのオタク達にしか聴かれていないことを、今では幸せに思う。少なくとも彼らは、これらを"幸せな記憶"と共に、墓場までもっていってくれるだろうから。ひっそりと。ハーロックは言った。「想い出は、俺の心の中にしまっておく。ここが一番安全だ。」