午前四時

walk in silence

あぁ、部屋はキップルターンテーブルまではるか遠い。

あぁ、そうだった。逢う日を想う期待となって昨日のように綴ってはいるが、これが何日まえだったのかを指折って数える気にもなれないのだ。


午前四時にみかけた女の子についての歌を唄っている。でも、ほんと云うと午後七時ぐらいだったのかもしれない。松原から富田林にかけてあたりの菓子工場の壁のまえだったような気もするが、そんな建物なんてなかったのかもしれない。

そもそも、そんな女の子なんていなかったのかもしれない。

それでも、僕は歩いていた。「みんな死ね」なんてひどいこと想って歩いていたのかもしれない。彼女らに死んでほしくも、死んでしまいたくもなかったのに。それでも、いま、云うよ。「みんな死ね」――だから、生きて。果てしない闇を、オレら埋めつくすので。ハッピー・ハードコアは光り、光を。サイリュームが、ずっとかがやく夢でしかない夢を。


ジュンジ「ホントにお前はバカだな」

○○○「・・・バカじゃないよ」

ジュンジ「バカだ」

○○○「バカじゃないもん」

ジュンジ「バカだ」

○○○「ヴ〜、ひどいよジュンジくん」

いまにも泣きそうな顔の○○○。そしていま改めて気付く。俺はたぶん○○○のことが好きなんだと思う。

ジュンジ「帰るぞ」

○○○「えっ?」

ジュンジ「ホラ」


つないだ手。街の灯り。白い息。わたしは、なんだかうれしい気持ちでいっぱいで、とてもどきどきしてしまった。その気持ちがなんなのか気付くこともないまま、もう触れ合うこともないのかもしれない――それでも、わたしは――ほんの短い一瞬の季節(とき)でも、確かにわたしたち、こころは触れ合っていて。それは、とてもとても幸せな記憶だと思うのです。