what a nice day to be happy like a simply thrilled honey

pretty and cure! cure!

そして、ギグの余韻には青い雪が降る。傷ついた黒い鳥みたい、でも、彼女はそこへとゆく、のなら、僕らはそれをうれしく想うんだよ。


というわけで、ズビさんの結婚前夜。遠くで、遠くで揺れてる稲穂の海。帆をあげ、帆をあげ目指した夜光バス・・ じゃなかった、夜行バスに乗ることすらままならず、「はうーん、ぐっすん」と、ガールフレンド宅に泊めてもらう。


やむをえず、壁のジョー・ストラマーのポスターの裏のへそくりをつかって、新幹線に乗ったのだった。し か し な が ら・・・


もうっ、めちゃめちゃ快適だったですやん。江夏が麻薬におぼれた気持ちもわからんでもないほどの快適さで岡山を経て、僕たちのピリオド、彼と彼女の始まりの坂へ。


いい結婚式だったと想う。あしたも、えいえんも、忘れた空の下。どこかの爆弾より、目のまえの新郎新婦のほうが、震えるほど大事件さ。僕らにとっては。原子爆弾ぶちこまれても、それにはかなわない。


というわけで、帰りの夜行バスも満席で。「はうーん、ぐっすん」と、急きょ、松山行きのバスに飛び乗る。窓のむこう、去ってゆくchibinovaとholy-mには'キコさんスマイル'で手をふって。途中、突然'オトメロディ'が車中に鳴りひびき、見わたせば、僕のポッケのなかの、ガールフレンドが持たせてくれた彼女の携帯電話だった。そうやって、見知らぬ土地でも'おおきいおともだち'の烙印はオートマチックに押されるのだった。


そして、松山からミシシッピに揺られポートピア。船中、あまりの所在のなさに、青い稲妻盗塁王だったころ以来に'週刊ベースボール'とか買ってみた。そういや、はじめてテレビで観たプロ野球はオールスターで、ファイターズのユニフォームを着た江夏がマウンドに立ってたことだけ憶えてる。「鍵は誰が握ってるのか?」――小三くらいでもわかったよ、江夏。