君がいなくなると淋しくなるよ

ララバイ

汚水が目指した、その先は、浄水場じゃなくて。
いつか辿りつけなかった海。

雨になって降る夢。


見る夢のように去っていった一日が、下水道に反響しては、壁を壊せ、と、現実は、掻きむしった、血。それから、まだ、どうにか生きている。


あぁ、くだらないなぁ。'異性'なんて、可能性を秘めたことばの内実が'男性/女性'だなんて、あぁ、ホモってほんとムダだよな。


ロマカルの背、トラックには、社会生活においてうまくやっていくうえで必要なもの以外のすべてが詰まっている。


スリーピングサンドは、月ロケットを見送ったひとびとの暮らし、残された日々のオルゴールだ。


アリスセイラーの彼岸に、船は通らない。きみは、きた道をもどってもかまわない。彼岸がおなじ地上だと知ったなら。それでも飛びこんだ、でっかいプールか。りんごが実るころ、訪れた空は晴れたか。


ブラウン管叩き割って、砂嵐もやんで。むきだしの配線は、スーパー・アイドル・ノイズ・ユニットのかたち。君が望む永遠。あるいは、ひとつきにいちど。


土星のわっかも、ディレイのしっぽも、はっきりさせなくてもいい。あやふやなままでいい。'あいまい'を塗り固める嘘なんてもの、クラウド、涙もろいクラウドの湿度ではがしてやる。ソフトでも。ハードでも。飛び散る残響ひとつひとつにコアが在り。その無数のすべてが水銀と呼ばれる。そう、いじわるな先輩――ミネさんを、呼んだ。


うわさには聞いたことがある。火星では、極北に凍り。金星では、輪廻のように降りつづくサイクルだと。

僕らはどうだろう。覚悟ができないままに、死を見届けつづけるだけのゲルなのか。脱脂綿。さわってみたらブヨブヨの365日なんだろうか。


海へ、ゆきたい。
あんなたのしい日は、はじめてだったんだ。
誓うよ。ほんとに、はじめてだったんだ。
朝をこころ待つひとの気も知らず、夜が明けなければいいと豚のようにねがい、惨めに死んだ。


いまは、ただ、眠りたい。