valerie lagrange / anatole

ひなの・・・

ド・ブロカやゴダール作品にも出演しているので、その辺のフランス映画を一通り観ている方にはお馴染みのヴァレリー・ラグランジェです。たぶん一番解ってもらいやすいのは、「ほら、『男と女』でさ、アヌーク・エイメにピエール・バルーを盗られて、事故かなんかで死んじゃうブロンドいたでしょ?(しかしひどい役だ)あの人!」かな(笑)。見ようによっては、クロディーヌ・ロンジェっぽいと言えなくもない美人さんですよ。ブロンドだし。まぁ、それはともかく。歌手としての彼女について、わたしはそんなに多くのことを知りません。でもしばらく、全盛期のフランシス・レイと組んでレコードを作っていたので、割と成功した部類に入るのでしょう。フランス本国では、結構有名なセレブなんでしょうね。

で、彼女の音源の中でもひときわ光っているのが、ちょっとラウンジィながらも、ソリッドかつフリーキーなラッパのフレーズも絡んだりするワルツジャズの上に、いたずらっぽいヴォーカルが載る(ジュリエット・グレコ風?)「anatole」。なんかこれっぽい曲がジャンヌ・モローにもあったのだけど、何という曲だったか思い出せない。う〜ん、まさに「エスプリが効いてる」という表現は、こういう曲を指して言うものなんだろうなぁ、って思います。フランス・ギャルちんのジャジーなやつなんかと並べて聴くと、かなり幸せな気分に浸れます。トドメはもちろん、マリリン・モンロー(ノーマ・ジーン)「my heart belongs to my daddy」でね。