carole laure / sentiments naturels

センチメントの季節

カナダはケベック出身の、オリエンタルな雰囲気もする美形さんです。たぶんキャロル・ロールを初めて聴いたのは、このアルバムが最初だったように記憶しています。ただでさえ物覚えが悪いわたしですが、こと彼女の記憶については、群を抜いて曖昧です。そんなんでレビューを書こうという、わたしの根性も(え、性根? 腐ってる?)見上げたものですね。彼女の出演作も、確かに観たのは憶えているのですが、どんなタイトルだったとか、いつ、どこで観たとかになると、もうサッパリです。なんかベッソンの「好きな映画10選」って小冊子があって、その中に出演作が挙げられていたような、なかったような・・・ 同じ監督の、違う作品だったかも。その小冊子も家庭内行方不明で、なかなか出て来てくれません。ある方にお見せする約束をしているのですが、まったくわたしって奴は。そんな状態でレビューが書けるのかどうか・・・ って、もうすでに書けていないですね。でも朧げな記憶の糸を、必死で辿っていくと・・・

確かこのアルバムが出た当時、わたしはイエロー・プロダクションの諸作にヤラれまくっておりまして。例えばdj camとか、そんな連中が参加してるってので買ってみたわけですね。で、ミイラ取りがミイラになるといいますか、キャロルの繊細でいて、凛とした雰囲気にヤラれちゃったわけです。でもすでにルイス・フューレイ(キャロルのパートナーで、最高に詩的な音楽を創る人です。あまり好ましいことではないものの、例えるなら、アルチュール・アッシュとモーマスを、足して2で割ったような・・・)は好きで聴いてましたし、キャロル・ロールの出ている映画は観ていましたから、彼女のことを知ってはいたものの、歌を聴いたのは、これが初めてで。「キャロル・ロール、いいじゃないか!」と。で、2nd『western shadows』と3rd『she says move on』はすぐに手に入れました。今は亡き、心斎橋のdisc jjで買ったのだったと思います。しかし、1st『alibis』はなかなかなくって。でも、すぐにオーマガトキから再発されて、買って聴くことができたのであります。しかも、ライナーを書いていたのが谷理佐さんだったと。

当時はもうアシッド・ジャズも死にかけてまして。クラブミュージックに興味あって、でも王道のもんで満足できない連中は、みなアブストラクト・ヒップホップとか聴いてたんじゃないですかね。ヴァイヴァートとかオクタゴンとか、メジャー・フォース残党組とか。でも今になって思い返すと、とっさに出てくるのは、マッシヴとトリッキーとポーティスヘッドくらいですね。アンドレア・パーカーかわいかったなぁ、とか(でもやってんのはアート・コア(笑)『キス・マイ・アープ』、いいアルバムだけど暗過ぎ)。そんなんばっかです。で、結局『sentiments naturels』には触れずじまい。あ、中にコンサートのチケット購入用紙(?)が入ってました。185フランと165フランの席があった模様。フランス語なんて読めないから、それくらいしかわからん。ま、買って聴いてみてください。いいアルバムですから。