トーキング・アバウト・高橋マリ子 2

chibinovaの天使マリ子

形在る物の意志は
遠くその影を薄くして
あなたの胸を借りる悲しみが
ただ 虚しさを埋めてゆく

日の高いうちはその姿を
追い続けていられても
夜には時という空間の
冷たさを思い出してしまう

鏡の中の水辺に
あなたの無情な世界を想い
洞窟の中で分かち合った
薄紫の幻想、私の鼻腔に
そして歌姫たちは歌う

渦巻く砂塵が
恐怖の使者の眠りを醒まし
犠牲となった者達への
静かな調べを奏でるのです