トーキング・アバウト・高橋マリ子 4

マリ子、赤いスカート

夜空に瞬く星々の滴りは
幾億の時を隔て
漆黒の闇を駆け
たどり着いた光たちの束

その一筋一筋が
創世以来生き別れた悲しみと
再会の喜びを通わせ合う

ひとしきり感傷を貪りあった兄弟たちは
急激に湿度の高まったこの地を後にして
約束の地という幻影を追いかけながら
真空の絶対無の中をさすらう星座となる