眼球綺譚

水夏の為に

'i'll never forget you'――永遠かよ?


忘れること。そうして延命可能になる、ひとの能力をあらかじめ失ってしまっていたオレには、「懐かしい」という感情が産まれるはずがなく、それは、つまり、きみは、オレを残していってしまう、と、いうことなのだが、オレのかわりに泣いてくれたひとがいるのだから、(比喩表現として)戦死者のたましいを見届け続ける彼女のこころの片隅に居座ることを、いま、決めて、四年たつ。